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Cuff Links - Tracy

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Tracy - Cuff Links
https://youtu.be/Cwv8KNJ0VZg
曲は69年のヒット。といっても全米9位。でもいまに聴き継がれているのは、ボーカルのロン・ダンテの魅力に尽きるといってもいい。明るく、優しく、染み入る声。これは天性のものだ。でもここからは、そう言っても声だけじゃ売れない、という悲しい話になる。
ロン・ダンテ。セッション・ボーカリストという日本じゃ聞き慣れない職業だ。コーラスじゃなく、リードボーカルのセッションマンなんてオカシイと思うけど、彼の履歴を見て納得。もともとドン・カーシュナーのスクリーン・ジェムスに就職してデモ曲の歌手をしてたという。でも望みはヒット歌手になること。精力的にシングルも出してみたものの、まったく当たる気配がない。そんな彼が「いける」と思ったのがジェムスのポール・ヴァンス(Paul Vance)とリー・ポックリス(Lee Pockriss)。シャングリラスのLeader of the Pacのアンサーソング「Leader of the Laudrotmat(https://youtu.be/Qi5yDBvYUcE )」。まあ、笑っちゃうくらいクソ曲だけど、このあたりから目立つようになり、69年が来る。
69年、モンキーズに裏切られたカーシュナーが絶対に言うことをきくバンド、アーチーズのリード・ボーカルにロン・ダンテを抜擢する。「Sugar Sugar(https://youtu.be/h9nE2spOw_o )」はナンバー1ヒットになるが、アニメが男性3名女性2名だったため、カーシュナーは「アニメに似た」適当な若者を集めてきて写真を撮った(http://comforttv.blogspot.jp/.../the-chronicles-of... )。もちろんここにダンテはいない。
ほぼ同時期にヴァンス=ボックリスも適当なメンバーで「カフ・リンクス」を作り、ロン・ダンテをメインに据える。シングル「Tracy」は全米9位。これに気を良くして作ったアルバムが、これだ。ここにもダンテはいない。
首謀者のヴァンス、古くは「Itsy Bitsy Teenie Weenie Yellow Polka Dot Bikini(ビキニスタイルのお嬢さん)」を書いてるし、トレイシーと同年にはアストラッド・ジルベルトに「I Haven't Got Anything Better To Do:あなたと夜を(https://youtu.be/-CPz00MeZ80 )という名曲を提供してる。
ボックリスもシェリー・ファビュレーの「Johnny Angel(https://youtu.be/wwIYSofgpY0 )の作者だ。カフリンクスのアルバムにも「I Remember(https://youtu.be/XThGxumbUZ0 )」といういい曲がある。
ヒットメーカーと売れっ子ボーカリストの組み合わせ、次々と流行るかと思ったらあっという間におしまい。ダンテもセッションマン気分だったんだろう。途中で辞めたためカフ・リンクスのセカンドにはダンテの声がない。だからまったく別のグループに聞こえる。
それでもセッション・ボーカリストとして2曲も大ヒットを放ったんだから、満足すべきかも知れない。しかしライバル(と思ってたかどうかは知らないが)トニー・バロウズは翌70年、ほぼ同時期に4曲大ヒットを歌ってる(何度も書いたがエジソン・ライトハウス、ファースト・クラス、ホワイト・プレインズ、フラワー・ポット・メン)。一方ダンテは生涯(ってかいままで)3枚のアルバムと25枚のシングルを出して全部はずしている。
一方ダンテは72年にバリー・マニロウを見出すし、私財をはたいてファーストアルバムを制作。これはベルから出たが自主制作だという。セカンドの「Monday(https://youtu.be/AvGpvQbkccE )」が大ヒット。どっちかというとプロデューサーの実績のほうが目立つという中途半端な結果になってしまったが、彼の声は、いつ聴いても幸せな気分にしてくれる。

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